今回もめでたく全員参加の充実した読書会となりました。
物語はいよいよ佳境に入ります。2019年4月、花家地である事件が起こります。事件の動機となる直接の引き金は、ある1本の電話でした。p.847の「IKEA」のエピソードをもとに月齢表を参照すると、電話は2019年3月中旬〜下旬あたりの出来事だと推測されます。そこから事件発生までの1か月たらずのあいだ、登場人物の心理はいっさい描かれていません。大事件なのに、次の段落でポンッとあっけなく発生して、そのまま時間はどんどん流れてしまう。大胆な文章構成です。2通の手紙の日付も思わせ振りです。
身も蓋もないことをいってしまえば……、章志童にとって橘南は恩義ある人なのに、この仕打ちはないよなぁと思います。「忠于自己最初的选择」を尊重するとしても、花家地以外の選択肢はなかったのかなぁ。章志童にすれば、洪澄への教訓の含みがあったのかもしれない……とも考えましたが、んー、わたしが洪澄の立場だったら、説得力ないばかりか、これは確実に第2のトラウマになるだろうと思います。橘南も不思議な人物造形で、章志童を恨む描写が見当たらない。もっとあと先のこと考えなさいよとか、現実的なこと考えたりしない。あ、それじゃ、小説にならないのか……。「比我善良的人」の底が見えないなぁ……、そんなことをつらつら考えつつも読書会では「我没有把这些心里话说出口」でした。ここに告白しておきます、おそまつ。
読書会は次回で〈我认识过一个比我善良的人〉読了し、そのまま〈甘草之味〉に突入する見通しです。参加者・見学者、随時大歓迎です。奮ってご参加ください。[祥]
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