今回は第5章の最初から終わりまでキリよく順調に読み進めました。これでもかー、これでもかーと緊張を強いておいて最後で一気に落とす、5章はそんな内容です。この章はたいへん心臓に悪いです。
【食事代は給料から天引きか】
「在这里吃完了,他可以抹着嘴随手签单,精神上没任何负担」(p.46)
「“精神上の負担がない”というのは具体的にはどういうことか」、素朴な疑問がでました。伝票にサインするだけで、あとの支払いはツケなのか、給料天引きなのか、タダなのか、といったぐあい。あるいはそんな金銭的なことではなく、ここは庁級クラスの役人しか利用できないレストランだから、外部の気をつかう相手もおらず手ぶらで利用できる身軽な場所という意味なのか、等々。まぁ、どうでもいいことをあれこれ想像を巡らすのは楽しいです。
【どこで区切る?】
「党校本来就地处郊区」(p.46)
読み方で混乱しました。(1)「党校本来 就 地处 郊区」なのか、(2)「党校本来 就地 处 郊区」なのか、どこで区切って読んだらいいのでしょう。「地处」(dì chǔ:地理的位置は〜にある)という意味なのか、「就地」(その土地で)という意味なのか。(1)のほうだと思うんだけど……。
【「都」无所谓な疑問】
「厅里人说起这事,可怜、同情、鄙夷、轻蔑……各种各样的反应都有」(p.47)
「可怜」「同情」の違いはなんだろう、「鄙夷」と「轻蔑」の違いはなんだろう。どちらも日本語なら「同情」と「軽蔑」の二つにくくられてしまいます。そこから悩みが生じました。「反应」が「都」だと、全然「各种各样」な感じがしないなぁと思ったのです。もしかして「厅里人」が「都」なんじゃないかと思いました。日本語だと「さまざまな反応(すべて)があった」と「役所内の人間(すべて)がさまざまな反応を示した」みたいな感じ。こんなどうでもいいところで、つまずきます。
【考え出したら怖くなる「专政机器」】
「因为生命很快就要结束,最冷峻的专政机器也会在这一刻显出温暖的一面」(p.47)
「专政机器」が何を指しているのかよくわからんのです。最初「机器」は「機械」という意味で捉えて、穆亜龍のことを冷血な独裁ロボットに喩えているのだと思ってました。でも「机器」が「機構」というもうひとつの意味なら? という仲間の疑問がつきました。あれ、そしたら「专政机器」で死刑の制度そのものを指しているんじゃないか……、といきなり意味深な雰囲気になり、考え出したら混乱してきました。
【正体不明の「注」】
「一注冷汗顿时在腋下涌出」(p.48)
この「注」って何だろ? 量詞それとも動詞? 量詞なら「一注阳光」とか「一注买卖」という表現があるようですが、「冷汗」にも使えるのでしょうか。それとも動詞「注ぐ.注入する.流し込む.流れ込む」かな。文字のイメージからすると「腋下」に「冷汗」が集中して「涌出」する感じなのかな……。
あいも変わらず解決しない疑問を生産しつつ、次回、第6章から読み始めます。引き続きレストランでの会話ですが、話は意外な方向へと向かいます。
まだまだ先の話ですが、読書会の次の作品は、迟子建《白釉黑花罐与碑桥》になりそうです。たーのーしーみー。長めの作品なので、このところずっと月1回だった読書会をまた月2回に戻してはどうかという提案が出ています。いいですねー。あと、たまには画面越しではない読書会もしたいです。[祥]