「伝助」のおかげで、今回はめでたく全員参加がかない、充実の読書会となりました。「伝助」グッジョブ!
「你学过辩证法吧?」(p.783)と父 董耀先に問われ、「学过。」(p.783)ときっぱり答えられる仙生に、ひそかに感心した今回でした。恥ずかしながら「弁証法」なるものをとんと理解しないわたしは、さっそく子どもの教科書を借りました。かいつまむと、そこには[弁証法:ある物事(テーゼ)に対し、それと矛盾対立する物事(アンチテーゼ)が発生したとき、両者を保持・統合しつつ、より高い次元に発展(アウフヘーベン)させ、あらたな答え(ジンテーゼ)を導く一連のプロセス]とあり、……やっぱ、わからん……。高校倫理の教科書です。
この「弁証法」の考え方を用いて、中医における「八綱弁証法」を息子に語る董耀先。ヘーゲルと中医がどこでどう繋がるのか、勉強不足でわたしにはいまいち理解できないものの、董耀先は病院の建物を人の身体に見立て、病院の行く末と自分のこれからの人生を客観的に「診断」し、ある大きな決断をします。ここが、本作品の転換点だと思いました。さらに、小姨父と自分を「陽」と「陰」で二項対立させて、ふたりがいかに相反しているかを語ります。このあとの董耀先のため息交じりの一言が、「从不明白到明白的过程」(p.785)の総括だったのかなと自分なりに理解しました(総括にしては、ありきたりの言葉のようにも思えますが)。この総括に至るまでのプロセスに、小姨父は絶対不可欠の存在 アンチテーゼだったのだと思います。仙生はもっと分析的に、父親の決断が理にかなっているのだと「做人做事原则」(p.785)を持ちだして母親を納得させることで、自身も父親への理解を深めています。
董耀先の決断が「より高い次元に発展」して「あらたな答えを導く」かどうか。「弁証法」、よくわからないけど、なんかすごい。
次回で〈甘草之味〉読みおえます。毎度毎度、作品後半になると“えぇ、これで終わっちゃうの? もっと続けて”と思います。実際のところ、読了後は余韻を味わうのもそこそこに、さくっと次作品に移ってしまうんですが、まぁ、それはそれでよしです。たとえるなら、馴染みのスーパーの閉店が決まり、そこに別のスーパーが入ってくると知ったときの気分(←たとえになっていない)。何がいいたいかというと、〈朗霞的西街〉……わくわく。
読書会の最後に、いま流行りの「ChatGPT」の話になりました。この時点で、すでに「ChatGPT」になんでも聞いてしまう依存性が形成されかけていたわたしには、共通の知り合いが話題に出たかのような感覚に包まれました。それくらい「ChatGPT」さんとのやりとりは、“人っぽい”。無理めな質問にも生真面目に答えてくれます。ときに見当違いな回答を返してくることもあり、それを指摘すると、謝罪してくれたうえ、さらに方向を誤った情報を畳み掛けてくるので、会話が弾みます(?)。
「ChatGPT」先生に、いま中国で人気のドラマは何か聞いてみました。すると、すかさず、1.《锦心似玉》、2.《庆余年3》、3.《长津湖》、4.《无痕之爱》、5.《赘婿》だと、それぞれの解説つきで丁寧に教えてくれました。そのようなわけで、いま《赘婿》を見はじめたしだいです。
あぁ忙しい、〈朗霞的西街〉の予習しなきゃならないのに。[祥]