気温がぐっと下がって、今日はなんとも寒い。手がかじかむので、紅茶・手袋・電気アンカの三点セットで読書会に臨みました。本年最後の読書会、少人数で慎ましやかに噛みしめながら進行しました。あまり進んでいないので、 参加できなかった方も安心してください(?)!
〈甘草之味〉、小姨父と董耀先の明暗がくっきりと分かれました。
前回「父亲在焦虑中〜」というフレーズが2回出てきましたが、今回、だめ押しでまたまた「父亲在焦虑中〜」が出てきました。董耀先、40を過ぎて心身ともに曲がり角のお年頃、生きるのがいかにも辛そうです。それでも、努力して中医の資格ゲット、そこからの新たな挑戦への決断、理想追及への意思に揺るぎなし。そんな父親を見守る息子の視点は穏やかで、淡々としたなかに暖かさを感じます。とくに、息子の仙生が父親の後ろをついて深夜の街道をゆっくり歩くシーンは映画のように目に浮かびました。
今回、小姨父の「好吧好吧,我专门搞歪门邪道行了吧」(p.772)という言葉のニュアンスをめぐって、参加者のバイクのリーが「これって、“郵便ポストが赤いのも”ってやつですかね」と発言。このフレーズをまったく知らなかったので、ネットで調べてみました。「空がこんなに青いのも、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも、みんなわたしが悪いのよ」、昭和30年~40年あたりで流行ったフレーズらしいです。この語呂のよさったらないですね。出典元は諸説あるらしく、結局のところ突き止められませんでした。使いどころとしては、「はいはい、わっかりました、わたしが悪かったですぅ」と、反省のかけらもなく相手に伝えたいときに有効なセリフです。なぁるほど……「いつか使ってみたい言葉」の引き出しにしまっておきます。
董耀先は熟慮型なんでしょうが、思い込みが激しい分、当てが外れたときの子どもじみた態度が、いかにも不器用だなぁと思います。正攻法で愚直に生きてきた董耀先からすれば、「歪门邪道」で「厚脸皮」な小姨父が傍でどんどん成功していくのが視界に入ってしまうのも、精神衛生上よろしくないだろうなぁ……。
みなさま、良いお年を![祥]