2月読書会(19日14:00〜)、Skypeで開催しました。案の定、立ち上げでもたついて、参加のみなさんにご迷惑をおかけしました。ごめんなさい。それと、突然、背景がジャングルっぽい不思議な異空間に包まれたのも謎でした。今回は「正しい通話の終わり方」をマスターしたので、1勝2敗(?)ということで……、とほほ。
〈过香河〉、とうとう読み終わってしまいました。発見多々、消化不良多々、ありあまる想像力で脚色した部分多々、総合すると充実した楽しい作品でした。著者が意図していないであろう勝手な深読みもまた楽しく、また、そういう余地のある作品でもありました。
思い込みが強く、とんでもない読み間違いをしていることが、わたしは非常に多いみたいです。ちゃんと読み取れていないことに気づかず、さらりと通り過ぎて、読んだ気になって満足してることがほとんどかと思います。それを、さりげなく軌道修正してくれる仲間に感謝です。仲間とじわじわ読んでいくと、読むほどに疑問が湧くのも不思議です。
〈过香河〉、読解力不足による問題点二つ。
1. 親族関係の呼称がムダにややこしく、血縁関係の理解に苦労しました。この作品に限ったことでもないので、“中国小説あるある”なのかもしれません。図にして一所懸命、理解した挙句……「なんだ、ほぼ他人じゃん」……とびっくりしたりします。それにしては他者との心理的距離の近いこと。全然ソーシャルディスタンスじゃない。良くも悪くも相手の内側に、ぐいぐい踏みこんでくる圧があります。この人間関係の濃さが印象的でした。
2. 会話文が一人称視点の地の文に入り込んでいて、誰がしゃべっているのか、あるいは誰のことについてしゃべっているのか、曖昧な部分が何か所かありました。とくに1章は、主人公「わたし」と蜜蜜のやりとりについていくのが難しかった。1章には「わたし」と蜜蜜の人となり(とくには蜜蜜のチンピラ具合)や、老艾・老葉との関係性、起点となる状況がぎゅっと詰まっており、それを読み取るのがめんどう最初の難関でした。
話の展開自体には、突っ込みどころ満載でした。とくに元カノの蜜蜜への仕打ち、あれはどうなんでしょう。かわいさ余って憎さ百倍とはいえ、その事後対応含めて「へ、それでええの?」と口ぽかん。話の展開はさておき、落ちぶれていけばいくほどに蜜蜜の魅力が増していきました。憎めない男ゆえ、蜜蜜を見つめる「わたし」の複雑な思いや、心境の変化が味わい深い。話の最後「わたし」が電話で監督に告げた言葉、どんなニュアンスなのか気になります。これまでの「わたし」の話し方とは違う、吹っ切れ感ある言葉遣いのように思えるのですが、ニュアンスがつかみきれてない気がしてもどかしいです(それで、また勝手な脳内脚色を加えてしまう)。
未消化部分を残しつつ、それでも気持ちを切り替えて、引き続き、次の作品〈我认识过一个比我善良的人〉にさくっと入りました。
これも〈过香河〉同様、一人称視点の作品です。まだ、さわりの部分ですが、主人公 孫橘南の辛辣な性格がよく伝わってきます。登場人物が出揃うのは次回読書会3/5(予定)。「刻薄」と「善良」は、背中合わせなんじゃないか、そんなことを考えながら読み進めたいと思っています。どんな発見があるのか楽しみです。[祥]